アイアンジャイアント(原題:THE IRON GIANT)

 


 ハリウッド映画の宣伝の手法の1つとして、チラシやCMに映画誌のコメントを載せるものがあります。

もちろん、誉め言葉しか載せないのですが、この映画も同じ手法が使われていました。チラシに、日本の著名人のコメントをとにかく沢山載せていたのです。それらの内容を要約すると「とにかく泣けて泣けて仕方がない」と言った感じだったでしょうか。とにかくこれだけ絶賛されれば、このありきたりの宣伝法に懐疑的な人でも映画に少なからず期待するでしょう。

この映画、母子家庭の少年が偶然森の中で発見したロボットとの交流を描いたアニメで、実に単純明快で珍しくもないストーリーなのです。これだけ簡単なテーマで、しかも泣けるらしいと情報を入れられると、だいたい最後にどうなるかの予測も付いてしまうのですが、宣伝方法に乗せられて僕も大いに期待してしまいました。

 

 アニメである時点で勝手に僕の評価は上がるものなのですが、この映画はどうしてもアニメ映画である以上の評価が与えられませんでした。事前にあれだけ期待させておいて、ほぼ予想通りのストーリーで終わってしまわれると、拍子抜けです。えー、これだけ?ってな感じですね。ただこの映画、予備知識を一切仕入れずに観に行っても評価が急上昇する事もないかと思うのです。母子家庭で、異端な物を政府機関から守るって・・・『E.T.』じゃないですか。一体どうして日本の著名人達はああもこの映画を絶賛したのでしょうか。わかりません。

 

 とにかく、事前知識を出来るだけ仕入れずに映画を観ると言う最近の僕の姿勢を作るきっかけとなった作品の1つですね。

 

2000年5月9日鑑賞


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